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『幸福の黄色いハンカチ』編
三人の旅のスタートは網走だった

製作:松竹
公開日:1977.10.1
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆

ラストシーンが有名なこの映画、旅のスタートは網走だった。高倉健演ずる島は網走刑務所で6年の刑期を終えた男。そして欽也(武田鉄矢)と朱実(桃井かおり)、三人はオホーツクの海岸で出会うのである。

鏡橋映画では物語の入口として、登場人物の経歴や性格が網走市街を舞台にして描かれる。刑務所前バス停スクリーンに映し出される20年以上前の町の様子は興味深いものがある。
刑務所を出所した島は、鏡橋を渡って三眺入口という停留所からバスに乗り、駅前に出る。現在刑務所に一番近いバス停はその名も「刑務所前」。バス停のそばには大型バスもとまれる市営駐車場が整備され、刑務所は実際に受刑者を収容しているにも関わらず観光客がたえず訪れる。刑務所の向かいには土産物屋が立ち並び、カニの文字の入った旗がなびいている。

 

欽也が朱実に声をかけた駅前も多少様変わりした。駅舎は改築され、朱実の背後に映る観光案内所も構内の奥へひっこんだ。ネットをかけられた工事中の建物がちらりと映るが、あれが新駅舎の一部だろうか。また現在も営業している「ホテル新橋」の新装工事の幕も見える。残念ながら島が数年ぶりのラーメンとビールを心から味わったあの食堂は見当たらない。
とはいえ網走駅は利用客もそう多くなく、駅ビル化などもなく、外観は変わったが雰囲気はおそらく当時とさほど変わらないだろう。

網走駅前観光案内所駅より道路をはさんでホテルしんばし

 

小清水原生花園欽也と朱実が訪れた原生花園も、かわらず野の花が彩を添えている。欽也は「なんにもないとこ」というがたしかに何もない。展望台と遊歩道があるだけ。しかし広い空、大地、海にはこと欠かない。99年にインフォメーションセンターと広い駐車場ができたおかげで、大型の観光バスでツアー客がどっと押し寄せるようになった。
原生花園までの海岸沿いを走る直線道路は、視界を遮る建物もほとんどなくドライブは実に快適、ロケにもよく使われる。かつてあった鱒浦の廃船相米慎二監督の「風花」の撮影にもこの道が使われた。偶然にもやはり見知らぬ男女が行きがかり上ドライブすることになるルートである。今は取り壊されてしまった鱒浦の廃船がちらりと映っていた。

 

モヨロ海岸網走最後のシーンは海岸。三人が出会うモヨロの海岸は、ひとけもなく、波も穏やかで、カモメだけが騒がしい。このあたりは観光客もあまり足を運ばないので、こんなにはしゃぐカップルがいたらさぞ目立ったことだろう。

静かな浜辺で一人物思いに耽る島、成り行きの旅にテンションの上がる欽也と朱実。静かな海岸では、本当にこんな出会いがありそうに思えてくる。

 

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